人の指紋が何故異なるのか？

指紋の種類

指紋には、アーチ型、ループ型、ホイール型の3種類があります。アーチ型は自然な曲線に沿って指先が曲がっている指紋で、ループ型は指紋が薄い曲線を描いて、手のひら側から立ち上がっている指紋です。そして、ホイール型は指紋の中心に小さな円形がある指紋です。

指紋の形成

指紋の形成は、胎児期におおよそ17週から21週にかけて始まります。指の先端の表皮細胞層が成長し、その部分への血液循環が活発化します。表皮細胞層は拡大し、外側にある表皮細胞は角質化し、新しい細胞は内側から表皮細胞層に押し出され、表皮細胞層の上に細かく皮膚の紋理を形成します。この皮膚の紋理が、指紋の形成につながります。

指紋の異なる理由

人間の指紋は全く同じものが存在しないことで有名ですが、その理由は諸説あります。一つは、胎児期に指紋の形成が完了するまでの過程で、細胞の分裂や成長によって指紋の形成に影響する遺伝要因が多数存在すると考えられています。また、出生後のさまざまな環境要因によって指紋が変化し、異なる形状をしている可能性もあります。

指紋の応用例

指紋は、個人識別の一番手段として使われています。警察や捜査機関では、犯罪現場から採取した指紋を比較検査し、容疑者の身元特定に利用されます。また、スマートフォンの指紋認証や企業の入退室管理にも応用されています。