日本の神社や寺で見られる「三角縁起」の意味と由来

三角縁起とは？

三角縁起とは、日本の神社や寺で見られる紫陽花のような形をした三角形の案内看板のことです。この案内板には、神社や寺の歴史や由来、祭りの日程などが書かれています。そして、この形状がもつ独特の形から「三角縁起」と呼ばれるようになりました。

三角縁起の由来は、奈良時代に書かれたとされる古文書「霊亀2年銘公文書」にあります。この文書には、当時の藤原京にあった小社殿で使用されていた「三俣葺（みつまたぶき）」という屋根の上に、細い棒を立てた形状が記されています。これが三角縁起の原型とされています。

三角縁起には、神聖な場所である神社や寺に来た人々に対して、「この場所がどういった場所であるか」ということを知らせることが役割のひとつとされています。また、三角形が三位一体の象徴とされることもあるため、三角縁起自体がご神体を表しているとされる場合もあります。

今や、三角縁起は日本の伝統的な建築物である神社や寺だけでなく、商業施設や観光地などでも見かけることがあります。その形状が持つ風格や美しさから、数多くの人々に愛されています。