日本人が好むマイルドコーヒーはアメリカ発祥

背景

コーヒーといえば、イタリアやフランスが発祥の国として知られていますが、近年では日本で飲まれるコーヒーには、ある特徴があります。それは“マイルドな味わい”。一般に日本では、苦味や酸味が少なく、まろやかで甘味があるコーヒーが人気を集めています。しかし、このようなコーヒーのスタイルは、アメリカが発祥の地であることをご存知でしょうか。

アメリカ式コーヒーは麦芽コーヒーから始まった

アメリカ式コーヒーの起源は19世紀半ばのシカゴに遡ります。当時、アメリカは老舗のコーヒーメーカーが無く、外国のコーヒーは高価で手に入りにくい状況でした。そのため多くの人々が、麦芽コーヒーを飲んでいました。麦芽コーヒーは、コーヒー豆に似た香りと風味があるのに、カフェインやタンニンなどがほとんど含まれておらず、口当たりが非常にマイルドな飲み物でした。

アメリカンコーヒーに変化が訪れる

麦芽コーヒーからアメリカンコーヒーへと変化が生まれたのは、第一次世界大戦中のことでした。兵士たちが欧州にいる間、彼らの頭上には、フランスの飛行機が飛んでいました。パイロットたちは、疲れを癒すためにエスプレッソを飲んでましたが、兵士たちはこの濃厚な味わいを好まなかったため、それをマイルドな味に変えることを思いつきました。そこで、まろやかな味を出すために、煮出す時間を長くし、蒸し器を使って水を滑らかな温度に保ち、酸味や苦味を抑えるように工夫されました。

日本でアメリカンコーヒーがブームに

アメリカ式コーヒーは、第二次世界大戦後から日本に入ってきました。当時、占領軍が日本の地で試飲会を行い、長期的に合う味を教えてあげたのだとか。そのことがきっかけとなり、日本でのコーヒー文化が広がることになり、ある種の“日本風コーヒー”が誕生することとなりました。現在でも日本には、“マイルドな味わい”が主流のコーヒーがあり、それはアメリカが発祥の国であったことが重なりあって生まれた文化となりました。

まとめ

日本で好まれる“マイルドな味わい”のコーヒーは、アメリカが発祥の地であることが分かりました。長い時間煮出して滑らかに仕上げ、酸味や苦味を抑えた工夫が生んだ“アメリカンコーヒー”が、日本で大ヒットし、日本独自の“マイルドな味わい”が生まれたのです。


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