太陽が赤く見える？ 豆知識の真相

現象の背景

夕日や朝焼けなど、太陽が赤く見える現象に出くわしたことがある人も多いでしょう。これは太陽が低く沈む時に光が地球の大気を通過するために起きるものです。

科学的な原理

地球の大気は、空気（窒素、酸素）と微量の水蒸気、そして二酸化炭素から構成されています。太陽からの光は、地球の大気を通過する際に、この大気中の微小な粒子によって散乱されます。具体的には、光は波長によって散乱されるのですが、波長の短い青い光はより強く散乱されるため、青く見えます。一方、波長の長い赤い光は散乱が弱いため、散乱されずに進むことができます。

綺麗な赤色の条件

ただし、赤い色が綺麗に現れる条件は若干あります。大気中に微小な粒子が多すぎる場合、空がオレンジや灰色になることがあります。また、大気中の粒子が水蒸気によって濡れることで、水分が散乱に関与するため、淡いピンク色や紫色も見ることができます。

まとめ

太陽が赤く見える原理は散乱現象によるもので、科学的に説明可能です。しかし、条件によってその色味は異なってくるため、一口に「太陽が赤く見える」と言えないことも覚えておくとよいでしょう。

参考：JAMSTEC 筑波実験棟前中性子モニタ研究室