世界最古の書道作品「岩戸開きの神話」

書道の起源とは

書道とは、文字を美しく書く芸術のことであり、中国で発祥しました。紀元前3000年ごろの甲骨文字や、青銅器時代の金文が書道の始まりといわれています。 日本には、書道が渡来した奈良時代に始まり、平安時代には、武家や貴族の間で、暮らしの中で書道が広く紹介されました。現在では、芸術作品としてだけでなく、実用的な文書や掲示板にも活用されています。

『岩戸開きの神話』とは

『岩戸開きの神話』は、日本最古の書道作品とされます。草書の作者は、書道家であり、宮廷画家でもあった「唐・道家」（と、どうか）という人物です。その内容は、日本神話に基づいており、天照大神の兄である素戔嗚尊が、天照大神が岩戸に隠れたため、八十握剣（やそがたつるぎ）で岩戸を開いて、太陽の女神を取り戻すという物語です。この物語は、日本の成立に欠かせない神話であり、さまざまなジャンルで作品が作られています。

書道作品としての『岩戸開きの神話』

『岩戸開きの神話』は、6世紀ごろに制作されたと考えられています。現在、国宝として所蔵されている『岩戸開きの神話』は、亀甲形の紙に草書で書かれた書道作品です。筆者は、画家でもあったため、動物や人物をうまく描写しながら書いています。草書の上手な書き方と、絵画的な描写が注目を集める作品です。

まとめ

書道は、中国発祥の文字を美しく表現する芸術です。日本には、奈良時代から始まり、平安時代に広まりました。『岩戸開きの神話』は、日本国宝の書道作品であり、紀元前6世紀に書かれたと考えられています。日本の神話や歴史に基づく書道作品は、芸術としてだけでなく、文化を理解する上でも重要な作品です。