舌の役割
一般的に、舌は味覚を感じるための器官とされています。しかし、実は舌には味覚以外にも役割があります。
まず、舌は咀嚼(そしゃく)を手助けします。大きなかたまりの食べ物を小さくするために、舌が歯と一緒に動いて噛み砕きます。
次に、舌は呑み込み(のみこみ)にも関与します。口の中で噛んだ食べ物を、舌がおしゃくじて喉の奥へと送り出します。このとき、喉の奥にある咽頭(いんとう)という器官が、食べ物が気道に入るのを防ぐ働きをします。
さらに、舌には言葉を発するための役割もあります。舌を使って声道を調整することで、言葉の発音を助けます。
味覚以外の舌の細胞
味覚を感じる「味蕾(みらい)」は、舌の表面にありますが、味覚以外の役割を担うのは、舌の裏側にある「乳頭(にゅうとう)」です。
乳頭には、味覚以外でもっとも重要な細胞「基底細胞」があります。基底細胞は味覚が存在しない場所にも数多く存在し、細菌やウイルスが侵入した時に、免疫反応を起こす細胞として機能します。
つまり、舌は味覚以外にも、口腔内の消化、言葉の発音、免疫反応といった役割を担う多機能な器官だというわけです。
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