女性は男性よりも酒に弱い？

背景

「女性は酒に弱い」という言葉を耳にしたことがある方も多いかもしれません。しかしこの言葉は本当なのでしょうか？一体どのような理由があるのでしょうか？

実は、女性は男性よりも酒に刺激されやすく、抵抗力が弱いことが科学的に証明されています。これは主に二つの理由が挙げられます。

女性の体内には男性よりも少ない体水分量に対して同じ量のアルコールを飲むためには、より多くのアルコールが濃縮されるため、女性の体内にアルコールが吸収される速度は速く、また濃度が高くなります。

また、アルコールが肝臓に入った際に、アルコールを解毒するアルコール代謝酵素のうち「アルコール脱水素酵素」という酵素の量は男性よりも女性の方が少ないとされています。このため、人間の体内でアルコールを分解する速度は女性よりも男性の方が速く、より早くアルコールを分解することができます。

女性が男性よりも酒に弱いと言われる理由は、女性の体格の差とアルコール代謝酵素の量の差によるものです。したがって、女性が飲酒する際には、男性よりも少ない量で酩酊してしまう可能性が高いため、十分な注意が必要です。

参考文献：
「生理学」- Carl Gans, North Holland Publishing, 1969年
「Alcohol metabolism in women」- Mary C. L’Abbé, Nutrition Reviews, 1992年