日本人はアルコールを分解する遺伝子を持っていない?!

はじめに

日本人は世界でも比較的酒好きな民族として有名ですが、実はある遺伝子によりアルコール分解能力が低いことが知られています。

アルコール分解能力とは?

アルコール分解能力とは、アルコールを消化・分解する能力のことを指します。アルコールは、エタノールという成分であり、肝臓によってアセトアルデヒドへと変換されます。その後、アセトアルデヒドはアセト酸へと変化し、体外へ排出されます。

アルコール分解遺伝子に関する調査

しかし、日本人の場合、アルコールを分解する遺伝子「アルデヒドデヒドロゲナーゼ2(ALDH2)」の働きが弱いため、アセトアルデヒドが蓄積してしまいます。このアセトアルデヒドは、頭痛・吐き気・脈拍上昇・顔のほてりなどの症状を引き起こします。また、アルコールを分解するためにより長い時間が必要になってしまいます。

なぜ日本人にはアルコール分解遺伝子が弱いのか?

この遺伝子が弱いことに関しては、約1万年前の先住民族の育成過程に起因しているとされています。稲作の発展により日本列島に移住した人々は、「農耕文化」によってアルコールを飲む習慣が定着しました。しかし、アルコールの摂取量が増加したことにより、自然淘汰によってこの遺伝子が弱い人々が残存し、「アルコール分解遺伝子の弱い日本人」が現代に至るまで生き残っているという説が有力です。

まとめ

日本人はアルコールを分解する遺伝子「ALDH2」の働きが弱いため、アセトアルデヒドが蓄積してしまいます。そのためアルコールの摂取量が増えると、頭痛・吐き気などの症状を引き起こす可能性が高いです。しかし、遺伝子の弱さは、日本人の歴史的背景によるものであり、現代日本人の多くはこの遺伝子を持っています。


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