江戸時代には軍隊が存在しなかった

江戸時代における治安維持

江戸時代は、軍隊を持たない国でした。しかし、治安は維持されていました。その秘密は、武士の統制と警察組織の確立にあったのです。

武士の統制

武士は、各地方で藩という家臣団に所属し、藩主に忠誠を誓っていました。彼らは藩主の命令により、鎌倉時代以降、治安維持・防衛のために武士団を結成しました。武士たちは、家臣の中でも強い力を持っていましたが、各地方で軍隊を組織することはできませんでした。

警察組織の確立

そのため、江戸時代には、大名の城下町や市街地には、都市名主(としょう)という役職が設けられ、藩主の命令により1人が任命されました。都市名主は、商人や職人、農民に対する取り締まりや火災予防、浮浪者の監視、などの重要な役割を担っていました。

また、17世紀半ばには、江戸幕府によって、全国的な警察組織である「町奉行」が設立されました。「町奉行」とは、役所の最高責任者であった奉行が、町人などの市民の生活や商取引などに関する訴訟を扱ったり、罪状の判断や処罰を行なったりすることが主な役割でした。これにより、治安維持のための法的枠組みが確立されました。


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