「梅雨」の由来について

「梅雨」とは

「梅雨」とは、日本に特有の気象現象のことで、6月から7月にかけて、太平洋高気圧と日本列島を繋ぐ前線が停滞し、長期間雨が降り続く時期を指します。

「梅雨」という言葉は、古くから日本で使われていた言葉で、その由来には諸説あります。

・「梅雨」の「梅」とは、雨の季節に咲く紫色の花・酸味のある果実を指し、梅雨の時期に梅が実ることから「梅の実る頃に降る雨」という意味が生まれたとする説があります。

・また、「梅雨」の「梅」とは、漢字の「飫」と書き、さしまと読むことから、「雨が降ると、稲が茂るので、腹が満たされる」という意味があるとする説もあります。

・更に、中国の「梅花三弄」という器楽曲があることから、「梅の花が散るような泣きの音色が梅雨に合っている」という説もあります。

「梅雨」の期間中に降る雨の量は、全国的に見ても日本海側と東北地方が多く、関東地方や九州地方は少なめです。平均的には、全国で600mm程度で、時には1600mmも降ることもあります。

「梅雨」の時期には、湿気が多くなり、カビやダニなどの発生しやすい環境になります。また、ジメジメした気候は精神的にも影響を与え、憂鬱感や不安感を引き起こすことがあります。衣類の乾きも悪く、洗濯物が取り込めなかったり、カビが生えたりすることもあります。

「梅雨」の時期には、カツオやサンマなど、旬を迎える魚介類が多くなります。また、胡麻やわさび、紫蘇の葉など、風味の良い調味料で味を付ける「梅雨料理」があり、梅雨期限定のメニューが多数登場します。

なお、長雨による洪水や土砂災害などが発生しやすい「梅雨」期間中は、十分な注意が必要です。