海綿動物の特徴
海綿動物は、生物界で最も原始的な多細胞生物の一種です。約7,000種類以上が知られており、海中のさまざまな場所に生息しています。
海綿動物は、その名前の通り、体の内部がスポンジのような構造になっています。体内には大小さまざまな微小な穴がたくさんあり、その穴から水を吸い込んで、食べ物や酸素を摂取します。また、体外にもいくつかの穴があり、ここから水を排出します。
海綿動物は、体を持ち上げるための筋肉や神経系が十分に発達しておらず、動きは鈍いです。また、目や耳、口などの特定の器官も持っていません。
海綿動物の利用
海綿動物は、古くからスポンジとして利用されてきました。スポンジは、汚れを拭き取るだけでなく、洗剤や化粧品の泡立ちをよくするなど、さまざまな用途に使われています。
また、最近では、海綿動物から抽出した化合物が、抗がん剤や抗炎症薬などに利用されていることが分かってきました。海綿動物の生存環境が独特なため、独自の生理活性物質を生み出していると考えられています。
しかし、海綿動物は生態系において重要な生物であり、乱獲や水質汚染などによって、種の減少や生息地の破壊が進んでいます。保護が必要な生物として注目されています。
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